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2010/12/01掲載
風邪に負けるな
夏の暑さが秋まで続き、身体の準備が整わないうちに一気に寒くなってきた。そのためか、体調を崩している人も多い。そこで今回は、風邪などの病気に負けない「食」について書いてみたい。

医食同源という言葉が有名だが、中国では古代から食医という制度があり、食事により病気にならないようにする養生法が発達した。この食医の根本的な考え方は、すべての食材には穏やかな薬効があり、4000年の時間をかけた経験則の積み重ねから何時どのような状態の時、何を食べたら良いかが考え出された。「陰陽五行説」では、食材を五味(酸・苦・甘・辛・鹹)、四気(寒・涼・温・熱)の法則性で分類し、さらに人間の五臓(肝・心・脾・肺・腎)、五腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱)と関連付けたものである。

一方、日本では鎌倉時代に中国の禅僧がもたらしたとされる精進料理の中に同じ考え方が受け継がれ、料理に五味、五色(青・赤・黄・黒・白)を組み合わせる。つまり、五味をバランスよく食べることで五臓を養うという考え方である。禅道では食事は修行であり日常は粥などを中心とした素食を取っているが、寺の大きな行事の際には多様な食材を用いた「精進料理」が供され、不足する栄養を補うわけである。

では、風邪に負けない食事とは何だろうか。中国では、冬の寒さに適応するためには、食べ物により身体を温めエネルギーの源である「腎」を補うことが大切であるとされている。寒さに適した食品としては、牛肉、鶏肉、エビ、ニラ、ニンニク、ネギ、カボチャ、サツマイモ、クルミ、ショウガなどがあり、これらの身体を温める食品を多くとるように心がけ、冷たいものや身体を冷やす作用の強い食品を控えるようにする必要がある。

このほか、寒い時には苦味の食品を多くとり、塩辛い(鹹)ものを控えると良いとされている。これは五行における腎と心のバランスが関係している。塩辛い食物は腎の水を強める作用(=冷やす)を持つのでこれを少なくし、心の火を助ける(=温める)苦味の食品(例:蕗、銀なん、春菊)を多くとることが必要となる。

この条件に合う料理としては、例えば「エビとニラのニンニク炒め」、ネギや春菊の入った「鶏の水炊き」、「牛肉すき焼き」などが思いつく。熱燗で身体を温めるのは、五行説に適っていると信じたい。(翔)
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