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コラム詳細

2007/03/01掲載
遠くローマに想う
塩野七生さんの「ローマ人の物語」全15巻が完結した。第1巻が出版されたのは確か1992年。15年間にわたる超大作だ。ローマの一千年には危機と克服が凝縮されている。カルタゴとの死闘、低迷に苦しんだ共和政時代、英雄カエサルの登場と帝政ローマへの移行、パクス・ロマーナの時代、そして帝政の衰退。ローマ帝国が滅亡したのは、直接的な要因としては、帝国末期に起こった蛮族の侵入によるとされる。しかし、歴史上でいわれる蛮族の侵入は5世紀になって突如発生した現象ではない。逆にローマは蛮族の侵入を防ぐために拡大路線をとり続けたともいえる。
ローマ滅亡の根本原因は、それを口にする歴史家の数ほどある、といわれる。エドワード・ギボン(1737-94)は「ローマ帝国衰亡史」の中で、次のように言っている。「ローマの衰退は、並外れて偉大な文明のたどり着く先として、ごく自然で不可避な結果であった。(中略)ゆえに、人工によるこの大建造物をささえていた各部分が、時代か状況かによって揺らぎ始めるや、見事な大建築は、自らの重量によって崩壊したのである。」まさに慧眼であろう。塩野語録の中にも、「興隆の原因が、衰退の原因になる」という言葉があり、感銘を受けた。
現在に生きる私達自身を振り返ってみよう。過去の成功体験にしがみついて、改革への行動が起こせない。居心地の良い状況に甘んじて、これからも何とかなるだろうと希望的観測をもつ。現状を打破する気概も勇気もない。そんな多くの、少し臆病な人にこの言葉を贈りたいと思う。(蹴人)

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