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コラム詳細

2008/09/01掲載
モンティ・ホール問題
モンティ・ホール問題というクイズをご存知だろうか。モンティ・ホール氏が司会を務めるアメリカのテレビ番組に登場する確率のゲームだが、主観確率と実際の確率のズレを突いた興味深いクイズだ。

ゲストの前に3つのドアがある。1つのドアの後ろには景品があり、他の2つのドアの後ろにはハズレを示すヤギが入っている。ゲストはまず1つのドアを選ぶ。景品のあるドアを知っている司会者が残り2つのドアの片方を開け、ヤギが入っていることを示す。ここで司会者はゲストに、もう1つの閉じているドアに変更するかと尋ねる。ゲストは変更すべきだろうか。

景品が入っている確率は1/3で変わらないから、ドアを変えても変えなくても同じ、と思う方が多いかもしれない。実は「開けるドアを変更する」方が景品を得られる確率は2倍になるのである。

最初の状態を考えて見る。それぞれドアに景品が入っている確率は1/3で、ゲストが最初に当りを選んでいる確率も1/3になる。つまり残り2つのドアのどちらかに景品がある確率は2/3。次に、司会者が残り2つのドアの片方を開けた状態を考える。司会者は必ずハズレを選ぶので、開けたドアにはヤギが入っている。この状態だけを見れば、残り2つのドアのいずれかに景品が入っていることになるので、確率は五分五分のように思われる。しかし、これが直感と実際の確率とのズレなのである。最初に選んだドアが当りの確率は1/3で、残り2つのいずれかが当る確率は2/3。司会者が残り2つのうち片方はハズレであることを教えてくれたとしても、最初の選択で当りを選んでいる確率には何ら影響を及ぼさないので確率1/3で変わらないので、残ったもう1つに景品が入っている確率は2/3ということになる。つまり開けるドアの選択を変更すると景品をもらえる確率は2倍になる。

最初から3つのドアの内1つが開いた状態で、残り2つのドアから1つを選ぶという問題なら、確率は五分五分。しかしドアが2択になる経緯を知っているか否か=情報量の差で、どちらのドアがより当りらしいか評価することが出来るようになるのである。

様々な意思決定を迫られた時、最初にしなければいけないのは情報を整理することである。同じように見える現象もそこに至る経緯によって違った判断をしなければならない場合があることを忘れないようにしたい。(七対子)

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