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コラム詳細

2008/05/01掲載
道路交通法の改正に想う
道路交通法の改正により、6月19日から自転車は原則、車道通行になる。道路標識で指定があるか、運転者が児童以下または交通状況からみてやむを得ない場合以外は、自転車は歩道を走ってはいけないことになるらしい。

確かに、これまで自分が自転車に乗っている状況を考えると、ある時は歩行者になってみたり、ある時は車両になってみたりと、その時々の自分の都合に合わせ、勝手な判断で運転することが多かったように思う。

「これからは注意しなければ」との自戒も兼ねて、近所を車道走行を意識しながら試走すると、交通量の多い幹線道路やバス通りなどで、路上駐車の車の脇を通る時は、やはり後ろから来る車やバイクに身の危険を感じてしまう。だからと言って「交通状況からみてやむなし」と判断して歩道に退避していいものか、少し走っただけでも迷う場面が意外と多いことに気が付く。それに、もし夜間に反対側から無灯火の自転車が向って来て鉢合わせしようものなら・・・と考えると段々心配になってくる。少なくとも、夜間の灯火、左側通行、交差点での一時停止などの自転車の安全ルールを徹底した上でなければ、6月19日以降は自転車が絡む事故が増加するのではないだろうか。安全のためのルールのはずが、ルール作りが先行してしまい、環境作りが後回しになっているように感じる。

ところで、プロジェクトの立ち上げ段階では、交通整理のためのルールブック、いわゆる「プロシージャーズ・マニュアル」が必要になる。当然ながら、このルールブックは、作ることが目的でなく、プロジェクトを動かしていくためのものだ。ところが、管理スキルが高くないPMほど、ルールを細々と決めておきさえすればプロジェクトは上手くいくと勘違いしがちだ。交通整理のためには、関係者全員がルールを正しく理解できるようにルールブックを簡潔に文書化し、さらにきちんと説明をして、納得してもらえるような啓蒙に力を入れるべきである。

高齢者の医療制度改正に纏わって、ルール作りにばかり目を奪われ、広報や啓蒙活動を疎かにしてしまい、実施直前になって「説明が足りなかったと反省している」と陳謝する一国のリーダーの姿が報じられていたが、あまり格好のいいものではない。
(歩)
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