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2018/08/01掲載
意外と難しい、KJ法!
読者の皆様はKJ法をご存知でしょうか。日本で最も有名なアイデア創造手法なので、ブレーンストーミングとセットで一度は実践された方も多いかもしれません。KJ法は、文化人類学者の川喜田二郎氏が開発した思考技術です。川喜田氏は文化人類学のフィールドワークを行った後で、集まった膨大な情報をいかにまとめるか、試行錯誤を行った結果、カードを使ってまとめていく方法を考え、KJ法と名付けました。

その後、当初の目的を超えて適用範囲が広がり、本質的問題の特定や新たなアイデアの創出といった用途で、ビジネスから教育、学術研究まで広く活用されるようになりました。大まかにKJ法のステップを概観すると、@データやアイデアをカードに書き込む(1枚のカードに1つのデータやアイデア)、A数多くのカードの中から似通ったものをグループにまとめ、それぞれに見出しを付ける、B図解化、C言語化といったプロセスをたどります。

筆者もKJ法のワークショップに参加した経験がありますが、このうち最も難しいのはAのグループ化の作業だと思います。KJ法ではボトムアップ型のグループ化を要求しており、トップダウンのグループ化は禁じられています。しかし、想起しやすい概念を優先してしまうヒューリスティック・バイアスに陥りやすいのです。また、多くのカードを整理する負担(心理的ストレス)から早く解放されたくて、ありきたりなグループでまとめてしまう誘惑にもかられます。

KJ法の真価は、カオス(混沌)の中で、予定調和ではなく、今まで気づかなかったような発見を見出すことにあります。トップダウンによる安易な誘惑に屈することなく既存の分類を打ち破る枠組みを発見するためには、忍耐やそれなりの訓練、ファシリテーションが必要となります。最近は「KJ法を利用して発想している」という声をあまり聞かなくなりましたが、手法としての流行り廃りの以前に、「楽に正解を知りたい」「楽にアイデアをひねり出したい」という人にとっては、そもそもハードルが高い技法なのです。読者の皆様も、一度KJ法を見直してみませんか。(蹴人)

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