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コラム詳細

2017/07/01掲載
クラゲの魅力
山形県鶴岡市にある加茂水族館で、傘の部分にヒョウ柄のある「ヒョウガライトヒキクラゲ」の展示が始まったことを、河北新報が6月8日付けで報じている。一般向けの公開展示は世界初とのことだ。この記事が筆者の目に留まったのは、ヒョウ柄のクラゲが珍しかったからではない。「鶴岡市」「水族館」そして「クラゲ」の3つから「クラゲドリームシアター」という大水槽が思い出されたからだ。

加茂水族館がクラゲ展示に力を入れだしたのは20年前からだ。それまでの当館の経営は非常に厳しく、年間の入館者数は10万人を下回っていたという。低迷にあえぐ中で、たまたま別の展示物の水槽にオマケ的にクラゲを入れたところ、客が喜んで鑑賞しているのはクラゲの方だった。それに目をつけた水族館側は、クラゲの展示数を増やしてみることとした。やがて展示数は日本一から世界一へとなり、現在では水量40トンの巨大な円形水槽に約2000匹のクラゲが幻想的に浮遊するクラゲドリームシアターが大人気となっている。クラゲのおかげで入館者数は急回復し、現在では年間100万人を超える勢いだそうだ。休日ともなるとクラゲ見たさに長い列ができ入館制限がかかることも珍しくないという。今年5月に運行を開始した豪華寝台列車「トランスイート四季島」の周遊ルートにも組み込まれるほどの人気ぶりだ。

クラゲの魅力を感じた機会は他にもあった。それは、「ベニクラゲが不老不死の能力を持つ」というニュースに触れた時だった。普通のクラゲは成長し成体(大人)になるといずれは衰弱して海中に溶けるようにして死んでいく。しかし、ベニクラゲは成体になると死なずにまた幼体(子供)に戻る。つまり、このクラゲは、成長し老化はするけれどもいつの日か再び若さを取り戻し、このサイクルを無限に繰り返すことで不老不死となるらしい。人生の折り返し地点をとうに過ぎてしまった筆者にとっては、何とも羨ましい話だ。

なぜ、若返りを繰り返すのか、そのメカニズムはまだ解明されていない。しかし、もし解明できて、ヒトへの応用が実現できたとしたら、地球上は人類で溢れかえることになってしまうだろう。クラゲの魅力はクラゲだけのものとしておくのが良さそうだ。(歩)

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