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コラム詳細

2007/11/01掲載
新車の開発物語
自動車会社で新車開発の仕事をしていた友人と久しぶりに会っていろいろな話を聞くことができた。そのときの話を紹介しよう。

欧州向けの車は時速150km〜200kmという高速性能を実現する必要があるそうだ。それも近年は単に時速200km超のスピードが出るだけでなく、静粛性や燃費などの環境性能が重要視されているらしい。友人いわく、高速で静かに走るにはエンジン音そのものを小さくすることが大切で、そのためには大排気量のエンジンをゆるゆると回す必要があるとのことだった。しかし、大排気量のエンジンでは燃費が悪くなるので、空気抵抗を小さくしてエンジン負荷を減少させるべく空力を重視したスタイルにすると、居住スペースが狭くなってしまう。あちらを立てればこちらが立たずで、苦労が多いとのこと。評判の良い日本車もこの領域ではまだまだということか。

この話を聞いてリスクの相互作用のことを思い出した。リスク対応策を実施すると新しいリスクが発生し、次々に対応策を考えなくてはならないというものだが、これが前述の静粛性を得る解決策の流れに似ているような気がする。現在この友人は、公的な機関で未来の交通システムについて研究をしているそうだ。彼の研究テーマを聞いたところ、「時速200kmの運転を必要としない交通システムとはどういうものか」という答えが返ってきた。新車開発時代に解決できなかった問題を追い続けているようでおかしかった。ただ、発想を転換してブレークスルーを求めているところは感心できるが・・・。

おりしも10月27日から11月11日まで幕張メッセにて「東京モーターショー2007」が開催されている。近未来の自動車に関心がある方、あるいは新車開発のプロジェクトに興味のある方は、お出かけになっては如何だろうか。(翔)

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