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コラム詳細

2014/10/01掲載
「渋滞学」から仕事のやり方を考える
スケジュールはビッシリなのに抱える案件はどれも中途半端で手元に溜まっている−個人にせよ組織にせよ、こうした仕事の「渋滞」を誰もが経験しています。「渋滞学」の視点から、こうした手詰まり感を解消するヒントを考えます。

ご紹介するキーワードは3つ、「先読み」「慣性の法則」「障害物効果」です。

「先読み」とは、目の前の仕事だけではなく全体を俯瞰して考えることです。高速道路の渋滞を解消するポイントは車間距離を十分確保することだと言われています。1台1台が競って先を急ぐのは逆効果です。仕事も同様に、全体の流れを意識し、行き当たりばったりの行動を避けることが重要です。常に自分の数台前を走る車の動きに注目するように、ミクロとマクロ、部分と全体、周辺視野を意識することが大切です。

「慣性の法則」とは、「物体はその速度を維持し続けようとする」という、あまりにも有名な物理法則です。つまり、静止している物体を動かすためには、それなりの(かなりの)エネルギーが要るということになります。渋滞を生まない車の運転の基本は、ブレーキの回数を減らし、流れの寸断を回避することです。仕事も同様に、小さいことからはじめ、徐々に質・量をあげていく。オンオフを繰り返すのではなく継続して取り組む(習慣化する)ことが一番効率的です。

「障害物効果」とは何でしょうか。人が大勢いる部屋の出口付近に障害物を置いたら、全員が出て行くのにかかる時間が逆に短くなった、という実験があります。人が出口に殺到するとぶつかり合って、その分時間をロスします。ところが、出口に手すりや柱などがあると、流れが分割され、互いにぶつからずに済むのです。教訓は2つ。1つは、一見無駄に思えるものが無駄とは限らないということ、真の無駄は現場に行かなければ分かりません。もう1つは、逆の発想で考える(所与の前提を疑う)、つまり多方面のアイデアを検討することの重要性、でしょうか。

これらは、プロジェクト・マネジメントにも通ずるところがあるように思われます。
(蹴人)

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