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コラム詳細

2026/08/01掲載
過保護すぎる現場
もう今頃は、4月に入社した新人が正式に現場に配属され、戸惑いながらも、実業務に取り組んでいることと思います。やりがいを感じ、バリバリと働く新人がいる一方で、早々と会社に見切りをつけ、退職を申し出る人も出始めます。驚くことに、退職代行なるサービスも現れましたね。受け入れる側からすれば、縁あって同じ会社の同じチームになったわけですから、できるだけ長く一緒に働きたいと思うわけですが、辞めるには人それぞれ理由があります。

リクルートの調査では、入社3年目以下の社会人と人材育成担当者に行ったアンケートによれば、退職の理由として多いのは、労働環境、賃金、人間関係だそうです。これは時代を越えて納得させられる話です。以前は、いわゆるブラック企業に入社してしまい、逃げ出すように辞めるケースも多かったのですが、最近は法規制が厳しくなり、またSNS等の発展により会社にとって不都合な情報は瞬く間に世間に広がる時代になりました(だからと言って、ブラック企業が根絶したわけではないですが)。

最近の若手が辞める理由の多くは、「仕事にやりがいを感じない」「職場で成長できるとは思えない」「希望する働き方ができない」といった「やりがい」「生きがい」にシフトしているようです。企業の側も、こうした点に敏感になっており、退職者を減らすために、あの手この手で工夫を凝らしているようです(なにしろ、日本はどこの現場も人出不足ですから)。例えば、「あえて易しい仕事を与える」「困った際にはすぐに手を差し伸べる」「ストレスの少ない職場環境を整える」「もちろん、給料も(少なくとも)競合並みに上げる」などと、気を遣います。

しかし、何事もやりすぎは禁物。あまりにも過保護に接すると、新人のやる気を奪うことになるかもしれません。誰もが、新しいことにチャレンジしたい、自分自身で考え解決策を導きたい、主体的に行動し誰かの役に立ちたい、そして自分の成果として認めてもらいたい、といった欲求があります。過剰なサポートは独力で問題に向き合う力のない人材を作り上げてしまうかもしれません。人間は失敗し、悔しい思いを経験し成長するものです。新人の本音に耳を傾け、彼らにとって「やりがい」や「成長」を感じるのはどのような仕事なのかをリーダーは真剣に考えなければなりません。(蹴人)

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