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コラム詳細

2025/01/01掲載
弱いつながりと強いつながり
人脈や人間関係など「人のつながり」には強弱があります。例えば、親友や職場の仲間や同僚、家族などは「強いつながり(Strong Ties)」です。一方で、たまに会う程度のただの知り合いは「弱いつながり(Weak Ties)」です。直感的には「強いつながり」の方のメリットが大きそうですが、実はこれまでの社会学・経営学の研究蓄積によれば、「弱いつながり」をたくさん作る方が、創造的なアイデアが生まれやすいことが明らかになっています。

一時期、異業種交流会などが流行したときもありました。ただ名刺を配って人脈を広げるだけの名刺コレクターでは意味がありませんが、目的を持って参加すれば「弱いつながり」が広がり、新しい知の組み合わせが生まれ、創造性が高まる可能性はあるでしょう。普段付き合いの少ない相手と話していると、これまでの経験や価値観が異なっているので、お互いの話を「?」と感じることもあります。しかし、話を聞くうちに、そこから思いがけない情報が得られ、「?」が「へぇ~」という「!」に変わる瞬間があるものです。

「そうか、そういうことを試してみればいいのか」「自分の仕事にはまったくなかった発想だ」「そういう視点は気づかなかった」などの新鮮な気づきが得られたりするものです。実際に当社が提供しているPM研修でも、複数の部門から受講者が参加されている場合、「他の部門の人と議論して刺激になった」「今までの仕事のやり方を見直すきっかけになった」などの感想をよくいただきます。これも「弱いつながり」の効果ですね。

さて、では「強いつながり」は必要ないかと言われれば、まったく違います。「弱いつながり」を起爆剤として創造的なアイデアが生まれても、それが実際に実用化されなければ意味がないです。アイデアは実現(Implement)されて初めてイノベーションに結びつくわけです。普通の会社であれば、アイデアを実現するためには、社内の多くのステークホルダーを巻き込み、賛同を得、稟議を通す必要があります。そこでアイデアの発案者が「強いつながり」を社内にもっているかいないかで、その実現化の可能性は大きく変わってくるでしょう。今、あなたに欠けているのは「強いつながり」でしょうか?それとも「弱いつながり」でしょうか?(蹴人)

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