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コラム詳細

2024/09/01掲載
プロセスの透明性
パリオリンピックが閉幕しました。連日の熱戦に寝不足となった方も多いのではないでしょうか。数々の感動的なドラマが生まれた一方で、判定への疑惑や選手への誹謗中傷など、残念ながらネガティブな報道も散見されました。すべてに触れることはできないので、反響のあった話題を一つだけ取り上げます。

それは、柔道混合団体決勝での“電子ルーレット”の話です。柔道混合団体では、東京五輪でフランスに敗れ銀メダルに終わった日本代表が決勝の舞台で再びフランスとぶつかりました。男女3人ずつの6人が戦い、先に4勝をあげたチームが勝ちになります。試合は6戦までで3勝3敗になりました。なぜはじめから奇数の試合数にしないのか理由は分かりませんが、第7戦の階級の決め方が物議を醸しだしました。

3勝3敗になったときの代表選では、戦う階級を“電子ルーレット”で決めることになっていました(これは以前から導入されていた)。会場にスロット映像が流され「男子90キロ超級」を意味する「+90㎏」の表示が示されると、会場からは大歓声が…。フランスの男子90キロ超級は、“英雄”リネール選手だったからです。結果は、斉藤選手が敗れ、日本は銀メダルという結果に…。ルーレットでリネール選手が選ばれたことに、「出来レース」「不正し放題」「リネール確定ガチャ」などの恨み節が飛び交いました。

個人的には、決して不正はなかったと思いますが、疑いの目を持つ気持ちは分かる気がします。“電子ルーレット”は無作為抽出になるような仕組みだと分かっているものの、ブラックボックスなだけ、心理的になんとなく胡散臭さがあります。では、アナログで決めた方がよいのでしょうか。「あみだくじ」「サイコロ」「コイントス」、あるいは「箱の中からボールを取り出す」という方法もあります。

しかし、不正をトコトン疑う視点から見れば、いずれの方法も完璧とは言えません。そういえば、昔、商店街によくあったクジ引きのガラガラポンはどうでしょうか。オリンピックの会場でガラガラポンを行う、うーん、考えただけでシュールなものがあります。結局、決定に至ったプロセスへの透明性を高めないと、なかなか人間は納得しないということが分かります。(蹴人)

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