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コラム詳細

2013/08/01掲載
フェルミ推定
フェルミ推定とは、正確な答えが出しにくい問題を、確定している複数の情報を元に短時間で推定することで、コンサルティング会社や外資系企業など多くの採用試験で用いられているようだ。

フェルミ推定として有名な例は、「アメリカのシカゴには何人のピアノの調律師がいるか?」を推定する問題である。これは名前の由来となった物理学者エンリコ・フェルミ自身がシカゴ大学の学生に対して出題したとされている。

まず以下のデータを仮定する。(出典:ウィキペディア)
1.シカゴの人口は300万人とする
2.シカゴでは、1世帯あたりの人数が平均3人程度とする
3.10世帯に1台の割合でピアノを保有している世帯があるとする
4.ピアノ1台の調律は平均して1年に1回行うとする
5.調律師が1日に調律するピアノの台数は3つとする
6.週休二日とし、調律師は年間に約250日働くとする

そして、これらの仮定を元に次のように推論する。
1.シカゴの世帯数は、(300万/3)=100万世帯程度
2.シカゴでのピアノの総数は、(100万/10)=10万台程度
3.ピアノの調律は、年間に10万件程度行われる
4.それに対し、(1人の)ピアノの調律師は1年間に250×3=750台程度を調律する
5.よって調律師の人数は10万/750=130人程度と推定される

「そもそもシカゴの人口なんか知らねーよ」という声が聞こえそうだが、解答が正しいかどうかは問題ではない。今自分が持っている情報でどれだけ仮説を立てられるか、必要な結論に対してもっともらしいロジックで推定することができるかが重要なのである。したがって、仮定・前提が違えば、当然に解答も大きく変わってくる。

ビジネスの場では明確な答えがない問題の方が多く、短時間で「およそ」の解を提示する能力が重要になってくる。この事は「正解」のないプロジェクト・マネジメントにもそのまま当てはまる。�今持っている情報を整理し、不明な部分は仮定・前提を組み立てる、�それらに基づいて計画を立てる、�新たな情報を得たり前提が変わったりすれば、それに基づいて計画もダイナミックに洗練させる。

日頃皆さんが実務の現場で実践していることを、是非一度振り返ってみて欲しい。何か新たな発見があるかもしれない。(七対子)
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