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コラム詳細

2013/04/01掲載
「納得する」ということ
顧客対応、営業強化、リーダー育成、・・・。様々な課題を解決していくうえで、社員一人ひとりの心の中にあるべき土台は何でしょうか。それは「当事者意識」でしょう。どんなに優れた戦術も仕組みも、社員一人ひとりが課題を自分自身の問題と捉え、当事者意識を持って向き合おうとしなければ、事態は決して好転しません。当事者意識という目には見えない社員の心の持ちようをいかに形成していくか、それこそがリーダーの大きな使命だといえます。

では、その当事者意識をいかに引き出すか、という話になるのですが、1つのキーワードは「納得感」であろうと思います。全然ビジネスの話とは関係ないのですが、筆者は学生時代にはバリバリの体育会系クラブにずっと在籍していました。最近では体罰などが問題になっていますが、当時は上意下達の、先輩の命令には絶対服従の空気を全く疑っていませんでした。

そんな中でも、どうしても「納得」できなかった練習方法がありました。それは、「一位獲り」と呼ばれるものです。どういう練習かというと、グラウンドを全員でグルグルと走らせ、一位の者から順に抜けていく(それ以上、走らなくてもよい)というルールでした。つまり、30名の部員がいた場合、1週しか走らない人もいれば、30週走る人もいるわけです。結果、何が起こっていたかというと、周到に自分の予想順位を計算し、駆け引きをしたり、時には「明日は譲るから、今日は先にあがらせてくれ」「しょうがねぇなぁ」といったプチ談合がはびこるようになりました。

本来ならば、持久力を鍛えようとか、瞬発力を鍛えようといった目的があって、それに応じた練習メニューを考えるべきでしょう。勇気を出して、先輩にそう諫言したのですが、「代々続いている練習方法だ。ツベコベ言わずに従え!」と一蹴されてしまいました。結局、納得できず、納得できないから当事者意識がわかず、当事者意識がないから面白くなく、面白くないから手を抜いてしまう、という悪循環ループが回っていました。(ちなみに、この練習方法、筆者の主将時代に廃止しました)

話を戻しますが、「いいからやれ!」では人は納得できません。リーダーの立場であれば、その背景や目的などを、しつこいくらい丁寧に説明する必要があるのです。(蹴人)


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