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コラム詳細

2012/04/01掲載
シナリオプランニング
先日、プロジェクト・マネジメント研修でリスクマネジメントの話をしていた時のこと。ある受講者から、「私はシナリオプランニングを時々活用しています」と言われました。シナリオプランニングはリスクマネジメントの一手段でブームだったこともあるので、少し懐かしい思いがしました。

昨年の大震災を例に出すまでもなく、資源価格の乱高下、円高、各種規制強化など、経営に大きな影響を与える出来事が続いています。先を見通すことが難しい時代には、起こりうる未来を想定し、それらに備えた複数の戦略を立案しておく必要があります。

シナリオプランニングは、不確実性に対し組織的に対応できるようにするツールの1つで、第二次世界大戦後に米空軍が軍事戦略を策定するために生み出されたとされます。1960年代にはビジネス分野でも活用され始めました。米ゼネラル・エレクトリック(GE)も、リーダー養成カリキュラムにシナリオプランニングを加えていると聞きます。

シナリオプランニングによくある誤解が、「最も可能性の高い未来を予測するツールだ」というものです。そうではなく、「未来はそもそも予測不可能であり、意思決定者がなるべく想定外の未来に直面しなくても済むようにするツール」というのが正しい捉え方です。人間はどうしても過去のビジネスの常識で物事を考えがちです。シナリオプランニングによって様々な不確実性を考慮した複数の未来を描き出すことで、ゼロベースでより幅の広いオプションを考案することができるわけです。

「治に居て乱を忘れず」

この言葉を常に忘れないようにしたいものです。(蹴人)


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