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2009/02/01掲載
比べるわけではないけれど
社会人になって、最初の配属先の上司にまず言われたのは「目標を持て」ということだった。大それた事でなくていいから、何か目標を持ち、目標をクリアすることによって、自信をつけよという教えだった。さらに、目標を立てたとしても、それを実現するまでの具体的な行動を頭の中にリアルに描けなければ、たとえ小さな目標であっても実現できないから、行動レベルまで落とし込まれた裏づけが大事だとも言われたのを思い出した。

なぜそんな昔の事を思い出したかというと、米国の新大統領が就任演説をするのを観ている時だった。大きな問題を抱える国を先導するためには、リーダーとして目指すべき方向を示し、成し遂げる決意を表明しなければならない。そして決意の底に自信がみなぎっていなければ、国民は信頼してついてきてはくれないはずである。恐らく、あの演説の裏側には緻密なアクションプランが既に組み上がっているのだろうと想像していたら、かつての上司の言葉が浮かんできた。

目を転じて国内では、昨年11月に国民のための生活対策の柱として掲げられた「定額給付金」が、その後迷走を続けた。「スピードが大事だ」と首相自らが表明したにも関わらず、所得制限をするのかしないのか、誰がどうやって給付するのか、いつまでに各世帯に配り終えるのかと突っつかれる都度論争になり、結局時間ばかりがかかってしまった。果して、この施策には裏づけとなるアクションプランがあったのだろうか。

さらに、当初は全世帯への「生活支援」を目的とした給付だとしていたのが、途中から「景気浮揚」のためにと言われても、そもそも目的が変わっているのに、同じ施策で通用するのかと疑いたくなる。3年後に消費税を上げるつもりだから、その前のアメ玉位にしか思っていないのではと捻くれてしまいたくもなる。

目標がブレる。アクションプランの無い施策。政治と国民の信頼関係(支持率)が損なわれている一因が、こんなところにもあると思われる。(歩)

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