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コラム詳細

2009/01/01掲載
続・続ギャンブル考
読者諸兄にはまたかと思われるかもしれないが、以前にも触れたラスベガスでのブラックジャックというカードゲームを題材に、人の心理について考えてみる。ブラックジャックは親であるディーラーと子であるプレーヤーとの1対1の勝負である。しかし、ゲームが行われるテーブルには最大6名程度のプレーヤーが同時に参加し、順番にカードが配られていく。追加のカードを引くかどうかの判断はプレーヤーに任されており(この点が、筆者がブラックジャックを好む最大のポイントである)、前の順番のプレーヤーがもう1枚カードを引くか引かないかで自分に配られるカードが変わることになる。ちなみにディーラーは一切の主観的な判断は許されず、一定のルールに基づいて機械的にカードを引いていくだけである。したがって、あのディーラーは強いだとかといった意見は、後付けでこじつけられたものである。

ゴルフでよく見受けられる「教え魔」は、カジノの世界でも存在する。後から振り返って、あそこは引くべきだったとか、あそこで止めておけば親が負けたのに、といった外野の声をよく耳にする。あるいは、お前がもう1枚カードを引かなければ、俺が勝ったのに、と他人を非難する輩も少なくない。確かにベーシック・ストラテジーと呼ばれるセオリーは存在するのだが、数学的な確率論では他人の引く・引かないの判断は、結果論以外に自分の勝敗に何の影響も及ぼすことはない。しかし、人は結果に対して何らかの「言い訳」を考え、自分の行動を正当化したがるものである。

皆さんが問題解決に直面した時、そしてそれがうまくいかなかった時、結果論的な言い訳に終始してはいないだろうか。重要なのは、物事を冷静に論理的に捉え、必要以上に過去に拘らずに未来に向けての最善策を模索することである。これはプロジェクトでも日常生活でも適用すべき考え方と言えよう。
(七対子)

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