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コラム詳細

2025/04/01掲載
なんでそうなるの
コント55号(古!)のギャグに欽ちゃん(萩本欽一)の「なんでそうなるの」というギャグがありましたが、まさに「なんでそうなるの」と叫びたくなりました。高額療養費制度を巡るゴタゴタの件です。高額療養費制度とは、同一月に高額な医療費の自己負担が必要となった際に、限度額を超えた分について払い戻しを受けられる制度です。自己負担の限度額は年齢や所得によって異なります。

この高額療養費の自己負担の上限額を引き上げる案がすったもんだの迷走の末に見送りとなりました。そもそもの議論の進め方として、高額医療の負担に苦しむ患者への配慮が足りなかった点はありますが、野党などは「凍結」の一点張り。「可哀想な患者を見捨てるのか」という感情モードで世論が覆い尽くされ、まったく建設的な議論は生まれませんでした。

現役世代からすると、毎月の健康保険料の高額な支払いに溜息が出てしまう人も多いのではないでしょうか。少子高齢化と人口減少が同時に進む日本社会において、膨張する一方の医療費を抑制する必要性があるのは明らかです。給付と負担を見直す改革を怠れば、医療制度そのものを持続できません。今回の政府の改正案の中には、「所得に応じた負担」の考え方を進め年収区分を細分化するなど、妥当な案も含まれていました。

ところが、政治家が選挙を意識したのかは分かりませんが(多分そうでしょう)、そうしたきめ細かい議論は一切封印されてしまいました。場当たり主義、あまりの決断力のなさ、大局的な視野がないことに唖然とさせられます。国の現状を正確に伝え、たとえ痛みを伴う施策でも丁寧に説明することが政治家(statesman)に求められているのではないでしょうか。同時にこれは選挙で政治家を選ぶ側にも問題があります。負担増から逃げずに真剣に未来を考えている政治家は誰なのか見極めなければなりません。(蹴人)

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