自分のメディア力 突拍子もない話ですが、「銀座に宇宙人が現れた」というニュースがあったとします。しかし、このニュースが日本経済新聞で報道されるのと東京スポーツ(東スポ)で報道されるのとでは、違う意味に見えませんか。それは私たちが東京経済新聞に抱く印象や期待値と、東スポに抱く印象や期待値の違いからくるように思われます。内容は同じでも、どのメディアに載るかで印象が変わったものになるわけです。
同じことは新聞という媒体を人に置き換えても通用します。カルロス・ゴーンという日産自動車を危機から救ったとされる経営者がいました。一時はカリスマ経営者としてもてはやされたわけですが、ゴーンの発した経営に関する同じセリフがあったとしても、2000年に言ったものと、関西国際空港から箱に隠れて密出国した後の2020年に言ったものとでは印象がまったく違います。「何を言うか」よりも「誰が言うか」の方が影響力は強いのです。
あなたを「信頼できる人」だと思ってくれる相手であれば、少々言葉が足りなくても、あなたの言うことを好意的に解釈し理解してくれるでしょう。しかし、あなたのことを「面倒くさい、胡散臭いやつだ」と思っている相手であれば、相手は警戒し、あなたの言うことを否定的に解釈することでしょう。このように、相手から疑われている状況では、何を言っても無駄です。この場合、信頼回復が先になります。相手に話を分かってもらうためには、日ごろからの人間関係の中で、自分というメディアの信頼度(メディア力)を高めていく必要があります。
では、どうやったら自分のメディア力を高めることができるか?もちろん、地位が高いとか誰もが持っていないような専門知識がある場合には、それだけでメディア力が高いと言えます。でも、誰もがそうした状況にはありません。結局、日ごろの立ち振る舞い、人への接し方、思いやりがありウソをつかない態度、周囲への貢献度、何を目指しどう生きているのか、それらすべての積み重ねが自分の印象をつくり、評判をつくり、メディア力を形成していくわけです。こうして、「あの人が言うなら間違いない」というレベルまでメディア力を高めることができれば、影響力をもって伝えることができるはずです。(蹴人)
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