反骨精神 「反骨精神」とは、不利な状況や不当な権力に物怖じすることなく立ち向かったり、世論や時代の風潮に反抗したりする気概を表す言葉です。「反骨精神」をもつ人は、自分の考えや信念をもち、たとえ周囲が諦めているような状況でも周りに流されず己を貫きます。最近は、この「反骨精神」をもつ経営者やリーダーが少なくなってきたと思いませんか。過去には多くの「反骨精神」をもつリーダーが思い浮かびます。今回、「ザ・ボディショップ」(化粧品のお店)の創業者であるアニータ・ロディックを取り上げます。ザ・ボディショップは1976年にイギリスで創設され、1991年には全世界に700店舗を展開するまでに急成長しました。
ザ・ボディショップの画期的な点をいくつか記してみましょう。①化学物質ではなく自然由来の成分に拘ったこと、②環境問題への配慮からリサイクル可能な容器を使用したこと、③製品開発において動物実験を行わないと宣言したこと、④原材料の供給元として途上国と直接、公正な価格で取引を行い、途上国の発展に寄与することを目指したこと、⑤人権、環境保護、動物の権利などの社会的な問題にも積極的に関与したこと、などです。
これらの取り組みが現在ではなく、1976年の創業当初からのものであることを考えれば、アニータ・ロディックがいかに時代に先駆けていたのか思い知ります。アニータはそれまでの化粧品業界のあらゆる常識に異議(アンチテーゼ)を唱えました。そして、それが顧客に支持され大成功を収めるのです。世の中や業界の常識に迎合することなく、自分の理想を追い求め己の信念を貫いた姿勢は、まさに反骨精神そのものと言えるでしょう。
1984年に株式を公開し、アニータは大金持ちになります。しかし、もともと金持ちになるために始めたビジネスではないので、利益を社会に還元しようと考え、環境保護団体を支援したり、店頭で寄付金を募ったり、アマゾン川の熱帯雨林を守る運動など、さまざまなキャンペーンを行います。本人は大金持ちになっても中古のフォルクスワーゲン・ゴルフに乗り続け、TシャツとGパンで会社に乗り付けます。とにかく、カッコイイ人でした。(アニータは2007年に永眠) (蹴人)
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