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コラム詳細

2023/05/01掲載
DXは長い旅
最近、DX(Digital Transformation)という言葉を耳にしない日はないくらいDXブームが続いています。経済産業省の「DXを推進するためのガイドライン」によると、DXの定義は、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。

なるほど、すごいことのようですが、これほどデジタル技術が社会に浸透した時代においては、当たり前の取り組みのようにも思えます。しかしながら現実には、「なんちゃってDX」らしき取り組みが散見されます。「ウチの会社もDXに乗り遅れないように何かしよう」、「ウチの会社のBig Data(?)を用いて、面白いことはできないか」、「AIを使って新規事業を立ち上げよう」、「DX対応を宣伝できるよいツールはないか」…これらは某企業の幹部が本当に口にした言葉です。ちょっと軽すぎるのではないでしょうか。

理解すべきこととして、「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」は違います。「デジタイゼーション」はアナログ情報のデジタル化であり、「デジタライゼーション」はプロセス、ビジネスモデルがデジタル技術によって変わることです。脱ハンコやペーパーレスはデジタイゼーション、RPA(Robotic Process Automation)による作業の自動化やIoTを導入した工場のモニタリングなどはデジタライゼーションといえます。つまり、DXを推進するには、デジタイゼーション→デジタライゼーション→DXという流れが一般的です。

したがって、ハンコが電子化され、なくなったからDXが終わるわけではありません。「なぜ、ハンコが必要なのか」「そのハンコをもらう意味は何なのか」まで含めて議論し、会社の意思決定システムの在り方を見直したうえで、デジタルを取り入れなければ、真のDXとはいえません。DXは単に技術やツールを導入すれば終わるような短期的な活動ではなく、企業のあるべき姿を常に明確にアップデートした上で、デジタルの力で実現していくという、長い旅のようなものなのです。(蹴人)

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