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コラム詳細

2019/04/01掲載
「説得力」の源泉
仕事やプロジェクトにおいて、関係者(ステークホルダー)に対して、「説得」したり「プレゼンテーション」したりする機会は多いものです。説得やプレゼンテーションに関しては多くのハウツー本がありますが、テクニックの前にもっと重要なことを述べたい。結論は最後に…。

高校時代の話ですが、地学という学科がありました。新しく赴任してきた教師が新学期早々にこう言ったのです。「僕の本来の専門は物理学なんだけれども、1年間だけ地学も担当してほしいと言われたので(地学の教師に欠員ができた)、専門外だけれども受け持つことになりました。皆さんと一緒に勉強していきたいと思います」。その結果どうなったか…。そこそこの進学校だったこともあり、生徒は皆、自力で勉強するようになり、誰も授業をまともに聞かなくなりました。その教師は1年間、茶番の授業を続けることになりました。

古い話を書きましたが、社会人になってからも、さまざまな説得(プレゼン)の場面において、「不慣れなところもありますが…」「力不足ですが…」など、必要以上に「自信のなさ」アピールをするケースを見てきました。日本では謙虚は美徳なので、謙遜の精神で相手の警戒心を解いたり、友好関係を演出したり、また後でツッコミを避けるための予防線を張るという意味もありそうです。

その気持ちは分かるのですが、日常生活ならともかく、仕事で(特にお金をもらっている関係で)相手を説得する場面では、「自信がない」「経験がない」と必要以上に前置きすることは逆効果です。誰も自信がない人の話を聞こうとは思いません。説得で重要なのはむしろ自信に満ちた態度を見せることです。相手に「この人、すごいな。信頼できそうだな。」と思わせることです。しかし、虚勢を張るだけならすぐに見破られてしまいます。

だからこそ、(お金をもらう)プロであれば、最高かつ十分な準備をし、「どうしても伝えたい」「どうしても分かってほしい」という気持ちを高めそれを言語化することによって、自らの不安を自信に変えなければなりません。「説得」の要諦は、話術やロジックではなく“自信”(“傲慢”ではない)をもつこと。「自分自身がその内容にいかに惚れ込んでいるか」、「相手に分かってほしいという熱量がいかに高いか」、にあるのです。(蹴人)

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