ルーキーマインド ルーキー(Rookie)には「新兵」「新人警官」「新人(選手)」などの意味があります。ルーキーという言葉が初登場したのは、小説家のジョゼフ・ラドヤード・キップリングが1892年に出版した詩集であると言われています。意外と新しい言葉だったのです。もともとは「新兵」を意味する「リクルート(recruit)」から由来した言葉だと推察されています。
ルーキーは知識・経験に乏しく、頼りなく、間違いを犯しやすいという共通認識があります。一方で、ルーキーは貪欲に知識を吸収し、チャレンジ精神旺盛で、フットワークが軽いという側面もあります。これからの時代、ベテランこそルーキーマインドを持つ必要があるでしょう。現在、テクノロジーの進歩によりビジネスの変化の速度が加速しています。また、従来では考えられないような新しいビジネスモデルが誕生するようにもなりました。あのトヨタですらソフトバンクと連携する時代です。昔の両社を知る者にとっては水と油がくっついたような現象に感じられたことでしょう。
このような時代を生き抜くには、過去の経験にすがるのではなく、常に新しい情報や知識を学習する必要があります。世の中の変化が速くなればなるほど、ベテランの知識は不良債権化しやすくなります。そのような時代においては、厳しいようですが、ルーキーの価値が上がり、ベテランの価値が下がることを意味します。ベテランの持つ知識が時代遅れになっている場合、過去の経験を基に仕事をするとむしろ致命的な間違いを犯すことになりかねません。
一般的に、仕事に慣れれば慣れるほど、スムーズに仕事が進むようになり、職場が快適になり、高い評価を受けやすくなります。ここで難しいのは、多くの場合、ベテランほど居心地の良い状態になり、自分の確固たるアイデンティティが形成され、その状態から抜け出すのは苦痛に感じるということです。だからこそ、あえて、ルーキーマインドを取り戻し、新しいことに挑戦し、自分をアップデートし続けることが求められます。そして、ルーキーに対してはその成長を全力で支援するようなベテラン(リーダー)でありたいものです。(蹴人)
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