プロジェクト・マネジメントのPMコンセプツ/コラム詳細

プロジェクト・マネジメントのPMコンセプツ/コラム詳細

PMコンセプツ・トップページ >> コラム詳細

採用情報サイトマッププライバシーポリシーお問い合わせ

コラム詳細

2018/07/01掲載
柿田川
先日、静岡県で担当の研修があった。前日の移動日が日曜日だったので、早めにホテルにチェックインして清水町の「柿田川湧水群」を訪ねてみた。

富士山は、分かっているだけでこれまでに10回以上噴火をしているそうだ。噴火とともに大量の溶岩が噴出され、それが三島市や柿田川に至る「三島溶岩流」となった。富士山に降った雨や雪は、地下の水を通しやすい溶岩層に浸透する中でろ過されつつ流下し、三島市や柿田川あたりで、酸素やミネラルが豊富に溶け込んだ名水「富士山伏流水」となって地表に現われる。湧き水と聞くと、チョロチョロと湧いているイメージがあるが、柿田川の湧き水は規模が桁違いだ。1日で約100万トン、25mプール2000杯分の水がそこから湧き出しており、ショッピングセンターや国道のすぐ脇にある数10ヶ所の湧水群の先から、突如、幅50m程の滔々とした流れの川が出現する。何とも不思議な光景だ。

静岡県東部地域の大半の水道水は、この大量の富士山伏流水の一部で賄われている。柿田川湧水群のすぐ近くには取水、配水施設があり、そこから沼津市や清水町へ送られている。三島市へは柿田川と、同じく富士山伏流水を水源とした伊豆島田水源で受水した水が送られているそうだ。高いお金を出して富士山のミネラルウオーターを定期購入している筆者にしてみると、水道の蛇口を捻れば名水が出てくるという富士山の恩恵はとても羨ましい限りだ。

三島市は「うなぎ」が名物とされているが、これも伏流水による恩恵のひとつだ。伏流水は、その分子がとても小さく、酸素やミネラル分子が溶け込みやすくなった天然の活性水だ。その水にさらされることによってうなぎの持つ生臭さや泥臭さが消え、栄養分としてのたんぱく質を落とすことなく、余分な脂肪のとれた身がキュッと引きしまった仕上がりになるのだそうだ。三島市に限らずどこのうなぎ屋でも、調理の前に水にさらしているのだろうが、使われる水によって味に差がでるらしい。三島のうなぎは、富士山伏流水によって名物の逸品となっている。

ここまで書いていると、さぞかし筆者は三島でうなぎを良く食べているかのように思われるかもしれない。しかし、何度か出張で訪れてはいるものの、残念ながらまだ一度も食べた事はない。今度は出張のついでではなく、「うなぎ」を目的にプライベートで三島市を訪れたいと思う。(歩)

採用情報サイトマッププライバシーポリシーお問い合わせ