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コラム詳細

2008/02/01掲載
幸運の女神の前髪
「幸運の女神には前髪しかない」という言い回しがあります。「前方から幸運の女神が歩いてきたら、前髪をつかめ」という例え話です。言い換えると「チャンスを逃すな」ということなのですが、「幸運の女神」は誰にでも平等に現れるわけではなく、必死にもがきながらも諦めずに戦う人に微笑むものです。

2002年、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは、度重なる実験の失敗にもかかわらず、その都度結果を分析し、ついに新たな化学分析法(タンパク質の気化法)を編み出しました。実は、誤ってグリセリンとコバルトを混ぜてしまい、「どうせ捨てるものだし・・・」と言って実験したところ見事に成功したと言う逸話があるくらいです。しかし田中耕一さんがノーベル化学賞に輝いたのは運ではなく、必然です。日ごろの弛まざる研鑽と努力がなければ、決して「幸運の女神」は微笑まなかったでしょう。

「幸運の女神に後ろ髪はない」のです。世の中で、運だけで成功しているように見えた人がいたとしても、その人は実は不断の努力を続け、問題意識を持ち、いわば「感度の研ぎ澄まされた状態」になっており、そこに舞い込んできたチャンスを逃さなかったということが真実なのではないでしょうか。日ごろの徹底的に考え抜く姿勢や諦めない粘り強さが、「創造」や「ブレークスルー」を呼ぶのだと思います。

難局を運や他人のせいにしたりするのは簡単ですが、それでは解決にはなりません。私達は知的怠惰にはならずに、自ら考え、行動することが求められています。ゲーテの言葉にも、「自分ひとりで石を持ち上げる気がなかったら、二人かかっても石は持ち上がらない」とあります。未来を変えるためには、まず自らを奮い立たせ、困難に立ち向かうことです。

皆さんは、「幸運の女神の前髪」をつかむ準備ができていますか?
(蹴人)

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