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コラム詳細

2017/08/01掲載
承認欲求
フロイト、ユングと並ぶ「心理学の三大巨頭」の一人、アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)の教えを説いた「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)が一時流行していました。アドラーの教えの重要なキーワードは、「目的論」「承認欲求の否定」「共同体感覚」の3つです。今回、2つ目のキーワードである「承認欲求の否定」を取り上げます。承認欲求とは「人に認められたい、人から好かれたい」という気持ちのことです。アドラーはこの承認欲求を人間にとって必要なものではないとします。他人からの承認を求めてしまうと、他人の期待に生きることになり、それでは自分の人生を生きていることにはならない、というのです。

なるほど、言われてみると特に日本人は嫌われることを恐れ、承認を求める人が多い傾向があるようにも思えます。SNSのコメントを気にするあまり、受けやすい投稿をするようなものでしょうか。周りから認められると確かに嬉しい。しかし、承認ばかりを求めてしまうと常に他人の目を気にしてしまい、窮屈になってしまう。今こそ、周りからの「同調圧力」から解放されるために、自分を解き放つべし!!

しかし、その一方で、本当に承認欲求を捨てることなどできるのかという疑問も沸きます。承認欲求は人間の持つ根源的な欲求であり、ある程度コントロールすることはできるのでしょうが、なくすことは不可能と思えます。筆者は健全な承認欲求はむしろあったほうが良いという立場であり、他者の承認を求める行為が一方的に不健全な行為であるとは思えません。

子育てに関しても、最近では「褒めるのではなく、勇気づける」ことが良いとされているとか・・・。「褒める」のは子どもを評価する態度であり、周りの評価を気にする子どもになってしまう。「勇気づける」とは子供に共感する態度であり、自分で判断し行動できる子供になる、というのです。でも、褒めることが全面的にいけないわけではないでしょう。状況に応じて使い分ければ良いし、要は程度問題。最も重要なのはテクニックやトークスクリプトではなく「真心」であるはず。

「大家の〇〇が言っていた」と権威を妄信し思考停止に陥るのではなく、常に批判的に考え行動できることが大切であり、大家の思想も自己の信念に基づき是々非々で取り入れれば良いことです。(蹴人)

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