プロジェクト・マネジメントのPMコンセプツ/コラム詳細

プロジェクト・マネジメントのPMコンセプツ/コラム詳細

PMコンセプツ・トップページ >> コラム詳細

採用情報サイトマッププライバシーポリシーお問い合わせ

コラム詳細

2017/06/01掲載
ナンバーワンとオンリーワン
「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン・・・」。ひところ、SMAPの「世界に一つだけの花」という曲が流行しました。音楽の教科書にも採用されるくらいに国民的なヒット曲になりました。なかなかホッコリする歌詞なので癒された方も多いのではないでしょうか。

さて、話を企業経営に置き換えると、「ナンバーワンよりもオンリーワン」という優先順位付けには違和感があります。まず、ナンバーワンとオンリーワンを二項対立のように論じることがおかしい。経営戦略の要諦は他社との差別化(uniqueness)にあり、その意味で自社の得意分野に磨きをかけなければならず、オンリーワンを目指すのはむしろ当たり前です。一方のナンバーワンとはそもそも何の一位なのでしょうか。売上、マーケットシェア、顧客満足度、いろいろなモノサシがあるなかで、何のチャンピオンを目指すのでしょうか。つまり、オンリーワンとは差別化する領域を選択することに対して、ナンバーワンとは会社としての目指すべき到達目標であると整理できます。

「え〜、うちの会社は業界の3番手、4番手だからナンバーワンなんて無理だよ」という反論が聞こえてきそうです。確かにそうした現実もあるかもしれませんが、ビジネスはもともと逆風の中を風上に進むようなものです。競合(ライバル)も必死です。「現状維持でいいや」という温いマインドではあっという間に風下に流されてしまいます。「かなり頑張っている」くらいで現状維持。「めちゃめちゃ頑張っている」という状態でようやく風上に向かって前進できるものです。

数年前に、某議員の「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」という迷セリフがありましたが、従業員の立場であれば一気にやる気が萎えるセリフです。「ナンバーワンよりもオンリーワン」、このフレーズが体のいい言い訳に使われていないか。つまり「努力をしなくてもいい」「頑張って駄目だったら仕方がない」というような逃げ道に使われていないかを振り返ってみるべきです。(蹴人)

採用情報サイトマッププライバシーポリシーお問い合わせ