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コラム詳細

2017/04/01掲載
一貫性のある人、ない人
「あの人は信頼できる」とか「信頼できない」というときの根拠はどこにあるのでしょうか。いろいろな要素があるとは思いますが、中でも欠かせないものが「一貫性(consistency)」です。上司の前では媚びへつらっても陰では悪口を言う、自分の失敗を素直に認めずに他人のせいにする、言っていることとやっていることが一致しない(言行不一致)。こうした態度は胡散臭さを感じさせ、信頼を損ねる原因になります。

「一貫性」を維持するためには、熟慮したうえで、常に自分に正直に、自分の信念に基づいて判断し行動することが必要となります。もし、その時その時で、「本音は別にあるけれどもここは政治的に建前を言っておこう」などと考えて、正直ではない、信念に基づいていない、その場限りの発言を繰り返していたとすれば周囲は混乱してしまいます。それでは、「一貫性」のある人間とは見なされません。一貫性があるからこそ、その人に信頼が集まり、リーダーシップは維持されるのです。

最近のニュースに触れていると、「『一貫性』がないな」と思われることが多くはないでしょうか。単なる思いつきのような発言をしたり、発言内容がコロコロ変わったり・・・。そして過去の言動との整合性がとれなくなると、その事実を忘れたことにしたり・・・。この「忘れた」対応は、典型的には「記憶にない」という発言によって正当化されようとします。某大臣も、「私の記憶に基づくと〜」などと発言する始末なので、今年の流行語大賞になってもおかしくありません。

本当に忘れてしまったのか、それとも忘れたふりをしているのかは本人しか分からないので、それは置いておいて、いずれにせよ発言が軽すぎます。「一貫性」に必要な、熟慮、誠実、信念のようなものが感じられません。投資家のウォーレン・バフェット氏は、「信頼を得るには20年かかるが、失うには5分もかからない。」という言葉を述べています。20年はともかくとして、たった一つの不誠実な態度が人間(信頼)関係を崩壊させることはよくあります。自分の行動と発言に不一致はないか、謙虚に見つめ直す姿勢を持ち続けたいものです。(蹴人)

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