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コラム詳細

2017/01/01掲載
3分の2
12月9日に韓国の国会で朴大統領の弾劾訴追案が議員定数の3分の2の賛成により可決された。その日の内に大統領権限が停止され首相が職務を代行することになったが、しばらく国政は混乱することになるだろう。翻って日本の国会はというと、与党の強引とも思える国会運営が目立つ。9月26日に召集された第192回臨時国会では、TPP承認案・関連法案を強行採決し、会期を延長して年金制度改革関連法案、カジノを含む統合リゾート施設の整備推進(IR)法案までも可決・成立させた。会期を延ばしてまでカジノ整備を急ぐ理由が全くわからない。

与党の強引な姿勢の背景には衆議院、参議院とも与党だけで3分の2以上の議席を確保していることがあると思う。これだけの議席があれば通そうと思えばどんな法案も通すことができるだろう。憲法改正案の国会発議も可能になるのだから強大な力と言える。

政治の世界での「3分の2」は重い意味を持つが、蕎麦の世界でも最近「3分の2」が業界の常識を覆そうとしていると聞いた。その常識とは蕎麦の「3たて」のことだ。おいしい蕎麦を食べるのなら「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」の3つが必要条件というのがこれまでの通説だった。いずれも蕎麦粉が時間と共に鮮度が劣化しやすいことから言われてきた。しかし数年前から「打ちたて」がその条件から外れつつあるのだということを、老舗の蕎麦屋の店主から聞いた。

打ったばかりの蕎麦は、蕎麦粉と水とが充分に馴染んでおらず、空気が含まれたままの状態になる。そのまますぐ茹で湯の中に入れると蕎麦が浮いてしまい上手く茹で上がらなかったり、中の空気が膨張して切れやすくなってしまったりするのだそうだ。果たして蕎麦をおいしくいただくための条件も3分の2で「2たて」ということになる。

おいしい蕎麦を出すために、包丁で切った蕎麦は少し寝かせて蕎麦粉と水を馴染ませてから茹でる店が増えているそうだ。どれぐらいの時間寝かせるのかはお店によってバラバラみたいで、20〜30分という店もあれば、一晩寝かせるところもある。中には3日ほど寝かせた「熟成蕎麦」を売りにしているお店もあるようだ。どれを選ぶかは食べる側の好みだろう。

ここまで書いておきながらなんだが、筆者には打ちたて蕎麦と熟成蕎麦とを食べ比べたとしても、その違いを見極めるだけの舌がない。残念だ。(歩)

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